夜岡

いわゆるリケジョ。社会人2年生

# 7 『Nのために』

湊かなえ/2010/246p

きっかけ

読書好きのいとこから借りました。著者の作品は「少女」「高校入試(ドラマ)」に続いて3作目。後味が悪いイメージがあったので、著者の描く純愛ミステリーはどんな感じなんだろうと本を開きました。

あらすじ

超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。現場に居合わせたのは、20代の4人の男女。それぞれの証言は驚くべき真実を明らかにしていく。なぜ夫妻は死んだのか?それぞれが想いを寄せるNとは誰なのか?切なさに満ちた、著者初の純愛ミステリー。

登場人物

  • 杉下 希美〈22歳〉K大学4年生。清掃会社でアルバイト中。
  • 成瀬 慎司〈22歳〉T大学4年生。フレンチレストラン「シャルティエ・広田」でアルバイト中。
  • 安藤 望〈23歳〉M商事営業部勤務。学生時代「野バラ荘」に住んでいた。
  • 西崎 真人〈24歳〉M大学4年生。自称・作家。
  • 野口 貴弘〈42歳〉M商事営業部課長。安藤の上司。
  • 野口 奈央子〈29歳〉貴弘の妻。(Wikipediaより)

感想

結末を知ったあと、すぐにもう一度読み返しました。それぞれの行動が誰かの運命を決めていたり、特に無意識的行動が誰かにとっては致命的なものであったりと「少女」に似た怖さがあった。「灼熱バード」の話は、胸にひっかかった。最後の奈央子の行動には驚かされました。読んでいて一番楽しかったかな。なぜ舞台をマンションの最上階にしないのかとずっと思っていたが、ラストでなるほどなぁと。チェーンのくだりは特に後味が悪かった…。仕掛けが分かりやすいからドラマも面白そう。著者の作品は映像化しやすいのかな。

 

Nのために (双葉文庫)

Nのために (双葉文庫)