夜岡

いわゆるリケジョ。社会人2年生

東京国立近代美術館「藤田嗣治展」

東京国立近代美術館『特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示。』では、美術館が所蔵する藤田嗣治の全作品25点と特別出品の1点、計26点を展示しています。(期間:2015年9月19日~12月13日)

今年3月に観覧したブリヂストン美術館『ベスト・オブ・ザ・ベスト』で気に入った作品の一つに藤田嗣治《猫のいる静物》があり、以下のツイートをきっかけに母と美術館へ行ってきました。

大手町駅から徒歩で東京国立近代美術館へ。皇居の周りでマラソンしている人がたくさんいました。道路の一部もサイクリング専用?になっていて、多くの人が気持ちよさそうに走っていました。

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10分ほど歩いて、12時過ぎに到着。観覧料は大学生130円でした。館内レストランL’ART ET MIKUNIで軽めのランチ。

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カツサンド。衣にナッツがたくさんついていて美味しかった。

14時から作品ガイドツアーに参加しました。ピックアップされたのは《五人の裸婦》《喀爾喀(ハルハ)河畔之戦闘》《アッツ島玉砕》《動物宴》など。線の細さや肌の質感をどのように作り出したか、どの角度から観ることを想定した絵画なのか等ひとり鑑賞では知りえなかったことをたくさん聞けて面白かったです。「写実的でない=画家の描きたいものが描かれている」という解釈が印象的でした。

感想としては、大きな絵が多くて驚きました。どうやって描かれているのだろう?あとは猫がところどころに描かれていて大きな猫愛を感じました(笑)一番のお気に入りは《喀爾喀(ハルハ)河畔之戦闘》。綺麗な空や草原の中に、戦車と兵士が描かれている作品。不思議な組み合わせで心に残りました。また、座ってみるのと立ってみるのとでこんなに印象が違う絵があるのだな、と。藤田氏の言葉に「戦争画の画面はきれいではありえない。」というものがありましたが、私はただただ綺麗な絵だなと感動しました。

映像作品もあり、額縁も自作していたりと、絵画以外の才能もすごい。観覧後はショップでポストカードを購入。お気に入り絵は残念ながらありませんでした。

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藤田嗣治《猫》昭和15年

エレベーターホールにクロネコヤマトダンボールがたくさん積まれていて、片付ける時間がなかったのかなと一度通り過ぎました。しかしよく見ると映像が流れていて、それが作品であることが判明。シュールな映像が面白くて、外人さんもケラケラと笑っていました。

田中功起《一つのプロジェクト、七つの箱と行為、美術館にて》

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竹橋から東京駅へ移動。

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KITTEでお茶をして、東京駅の中をぷらぷらして帰って来ました。映画「FOUJITA」もぜひ観に行きたいな。

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最後に、合わせ鏡によって不思議な空間になっているパウダールーム。

 

おわり

 

追記 151022

ブリヂストン美術館に行ったときは、輪郭のぼんやりとした多くの絵画の中に藤田氏の絵が展示してあり、線の繊細さゆえのその迫力が忘れられなかった。今回は藤田氏の絵のみが展示されたスペースだったのでその感動は薄かったが、裸婦・動物などの柔らかい印象の絵と、戦争画の雰囲気の違いにとても驚いた。

藤田氏の描く絵画の中に、裸婦などの絵画が飾ってあるシーンが多かったのが気になった。